私の年下の幼馴染であり、天才児と噂される護廷十三番隊十番隊の隊長である日番谷冬獅郎くんは、今、ものすごく元気がない、と思う。業務は普通にこなしている。いつものように山積みの書類をときどき徹夜に近い形になりながらもちゃんと提出しているし、虚昇華にも出向いてちゃんとやっている。彼は小柄で幼いけれど(外見)周囲の大人たちには絶対に負けないくらい頑張っている、と幼馴染でありお姉さん的存在の私、雛森桃も思う。



「日番谷くん、此処のお菓子ね、美味しいんだよ。」

「…つぅか隊舎戻って仕事しろよ雛森。」



彼は誰かに頼ることを知らない。長い付き合いの私も頼られたことはない(私が頼ることは多々あったけど)今も目の前の書類と睨めっこをしている彼はまるで何もないかのような顔をして、悪たれをついてくる。そんな日番谷くんを見て乱菊さんが小さな溜息をつくと立ち上がり、彼の方へ歩いた。そして机の上にある書類をバサリと音をたてて奪い取ってしまった。



「何すんだ松本!」

「休憩して下さい隊長、ここ数日働き尽くめですよ。」

「…んなことねぇよ。」



そうだ。乱菊さんのようにここのとこ、日番谷くんは我武者羅に仕事に打ち込んでいる。隊長としてはいい事なのかもしれない。だけど、まるで何も考えないように働いている日番谷くんはちっとも生きてる感じがしない、いつもの日番谷くんじゃない。それだけちゃんの存在って大きいんだね、日番谷くんにとって。まるで私が藍染隊長を必要とするように。乱菊さんに何か言いたげな日番谷くんに、寂しいんでしょ、と私は決め付けて言った。主語も動詞もないそれでいて不意打ちな言葉。普段ならば顔をしかめるだけ。けれども彼は嘘のように素直に小さく、本当に小さく頷いた。











いつまでも一緒にいられたらいいね
好きな人と一緒に、私もシロちゃんもみんなも。












コメント

雛森視点。
主名前だけ、それも雛森の心内だけ。
その頃主は朽木家で…。