"朽木"は父親があの"朽木白哉"だとは思えないくらい人懐っこかった。一番最初に会話を交えた隊長にはそれはそれはよく懐いていたと、あたしも思う。隊長もちゃんが幼いながらも彼女を人間として好み、彼女の純粋さと素直さに惹かれ、滅多には思わないであろう"優しくしてあげたい"という気持ちを抱いたのだろう(別に隊長は元々非道な人間ではないけれどもっと特別にってこと)彼女といるときの隊長は、とても穏やかな表情を浮かべていた。そりゃ、ちゃんが危なっかしかったり、色々と焦らせたりすれば別だけど。



「隊長、お茶を出しましょうね。」

「…すまねぇ。」



いつもなら、あぁ、で返ってくる返事が謝罪になっていた。これは相当隊長もきてるわね。あたしはそう思いながらも給湯室に行き雛森の分もお茶を淹れた(雛森は自分が淹れてくると言ったけど隊長を任せた)そういえば、本当に静かよね。あたしは給湯室の窓から外を眺めた。"としろ"とか"らん"とか(らん、はあたしの呼び名らしい)呼んでくる人がいないんだもの。何だか、改めて考えるとあたしもへこみそうになった。



「おい…何でよっつもあるんだ。」

「…あ。」



ナンテコト。ちゃんのことを考えてたらいつものくせで彼女の分まで淹れてしまったみたい。つい、すみません、と謝ってしまったあたしを隊長が微かに困ったような笑みを浮かべて見た。あたしも隊長のことを言えないみたいね。これじゃあ隊長を子どもなんて呼べないわね。そんなあたしたちを見て、雛森も少し寂しそうに笑った。



ちゃん、みんなに愛されてるねぇ。」

「そうね。」

「ね、日番谷くんもでしょう。」



雛森の言葉に別の意味が込められてるのを、日番谷隊長もきっと分かったのね。隊長はバツの悪そうな顔をして、雛森から顔を逸らした。その表情はどことなく困っているようにも見えたし、寂しそうにも見えた。隊長、今まで知らなかったでしょう、自分の気持ちに気づかなかったでしょう。あたしはずっと前から分かってましたよ、隊長の気持ち。初めて二人が一緒にいるところを見てから隊長はちゃんに惹かれているのが分かっていた。



「アイツを見ると、変に顔の筋肉が緩む気がして。」

「うん。」

「一緒にいるとホッとして、でも焦ったりもする。」

「はい。」

「気がつくと周り見て姿を探してる。」



いつになく素直な日番谷隊長だが、別に嫌だとか変だとかは思わなかった。隊長は何処か大人で、でもやっぱり何処か子どもで、あたしの方が大人なんだからたまには副隊長のあたしにくらい頼ればいいのに、変な虚勢を張って(癖なんでしょうけど)無理をする。そりゃあ、あたしはサボり魔でしょうけど、本当に困ってたりしたら手を差し伸べますよ、隊長。小さな溜息をこぼしつつ苦笑を浮かべるあたしと温かく見守るような雛森。このメンバーの割に珍しく静かな空間で隊長はボソッと言葉を紡いだ。











結論としては…好き…なんだと思う
頑固で意地っ張りな隊長の精一杯の素直。












コメント

今度は松本視点(どうしても変換が支店になるぞ?)
主またも名前のみ。
何だか暗いので次くらい明るくしたい。
珍しく続きの三話目でした。
隊長の小さな告白、どうでしょう。