「現世任務?」



隊首会に出席していた日番谷は隊舎である十番隊舎に戻ると執務室で一人書類の整理をしているに話しかけた。隊首会に行くまでは此処にいた松本の姿はない。サボりに行ったのか、と日番谷は額に青筋を浮かべた。霊圧を辿り探し出し怒鳴りあげてやりたい気持ちだったがそんな場合ではないのでそれを堪えた。今回の隊首会はとうとう動き始めた藍染についての会議だった。どうやら予想以上に破面の成体が完成し、現世に送り込まれたらしい。藍染直接の動きではないが由々しき事実であることは確かだ。



「現世にいる黒崎一護は知っているか?」

「あ、うん、話だけなら聞いたけど。」



藍染の生み出した破面が黒崎たちを襲った、そのお陰で藍染がことを起こすまでは静観するつもりだった尸魂界側もそうは言っていられなくなったらしい。全てを破壊するつもりの藍染に対抗するためには尸魂界の死神だけではなく、黒崎たちの力も必要だと判断した山本は急遽<きゅうきょ>現世へと死神を送ることにしたようだ。そこでまず選ばれたのが彼と最も近しい朽木ルキアだった。そして今動ける戦闘要員の中で朽木と最も近しい阿散井恋次も選ばれたらしい。日番谷の口から紡がれる話を、フムフムとは聞いていた。



「で、何で私なの?」

「俺も予想外だったから聞いたんだが、お前の斬魄刀は炎系であるにも限らずどの属性とも相性がいいだろう。」

「まぁ、白翼は誰の力も呑みこまないけど…。」

「あと、は朽木や阿散井とも仲がいいだろ。」

「ご飯食べに行ったり甘味食べに行ったりするけど…。」

「…そういうことで選ばれたらしい。」



朽木はともかく阿散井に関しても否定しなかったの言葉に日番谷は密かにムッとしたのだが、今はそれどころではないのでそこはぐっと我慢した。それ以前に危険を伴うであろう今回の任務にを向かわせるのはとてつもなく嫌なのであるが、総隊長直々の言葉であるのだから易々と断れるはずもない。自分も、と思わず手を挙げかけたがその場の空気でそれもできなかった。日番谷はどうにかして自分も赴きを守らなければ、と考えた。



「ルキアと恋次くんと三人なの?」

「いや、阿散井がもう一人選ぶらしいぜ。」



現世には何度か赴いたことはある。入隊して間もない頃は見回りもやっていたし、今でもたまに虚昇華に向かうことはある。ちなみに藍染の謀反時には長期現世(空座町ではない)任務中だったのだ。実を言うと現世の物が大好きなは任務を宛がわれたのは嫌ではなかった。が、自分でいいのかと不安ではある。自分よりもの方が卍解もできるしリーダーシップがとれるので適任ではないのかと考えた。その表情を読めたのか、日番谷がの頭を優しくたたいた。



「お前は十分に強いぞ、自信持てよ。」

「…ありがと。」



それから一時間後、阿散井の選出で十一番隊の斑目一角が一緒に行くことになったと地獄蝶により伝わった。これで現世選抜メンバーは十三番隊の朽木、六番隊の阿散井、十一番隊の斑目、そして十番隊の…と決まったはずだったのだが。



「あれ?」



選抜メンバーの顔合わせにて、は目をパチパチとさせた。そこには四人が集まるはずだった。だが、そこにいるのは四人ではなかった。なぜか斑目の隣に十一番隊第五席の綾瀬川弓親が座っているではないか。顔見知りであるは別に嫌な顔はしなかったが、どうして彼が此処にいるのか不思議でならなかった。それになぜ松本までいるのだろう。彼女が阿散井の方を見ると、彼は苦笑いを浮かべて口を開く。



「一角さんに同行を頼んだら弓親さんも来てさ。」

「うん。」

「それを聞いていた乱菊さんが面白そうだから、って。」



ニコニコと笑って手を振る松本にも苦笑した。そのとき、ガラリと扉が開いた。入ってきたのは山本だと思ったが、意外にもその人物は日番谷だったことに彼女は驚いた。朽木の方を見ると、彼女は、これで全員揃ったな、と言っている。四人で現世へ赴くのではなかったのだろうか。そう不思議に思いながらもは入ってきた日番谷を見た。此処にいるのは、朽木、阿散井、斑目、綾瀬川、松本、、そして日番谷の計六人だ。



「冬獅郎も一緒に行くの?」

「あぁ、松本の奴がどうしても行くってきかねぇからな。」



引率を命じられたらしい日番谷は軽い溜息をついた。それを見た松本がにこやかに笑みを浮かべて彼の背中を思い切りベシベシと何回か叩いた。その光景ををのぞく四人がある意味驚嘆の表情で見ている(はいつも目の前でこういうことを見ているので別に驚くこともない)何か言おうとしていた松本だったが、それを日番谷が封じた。口を押さえられていた手を退け、彼女は彼に小声で言った。



隊長がと一緒に行けるのはあたしのお陰ですからね。

「恩着せがましい奴だな本当…後で久里屋の最中やるよ。



なんとも騒がしいが、これは一応現世へ赴く前の会議であることをお忘れなく。実は、これからもっと賑やかになる、なんてことはまだ誰も知る由はなかったりする。











恩着せがましい人にちょっと感謝












コメント

意味分からないお話です。
隊長たちが学校に現れる話が好き。
なので主たちも一緒に(妄想)
と、思って書いちゃいました。
私的には最後の隊長の小声がミソです。
隊長っぽくないとこがミソです…(無理矢理)
そのうち、多分、男主も出てくる予定…多分。