
くそッ! くそッ! くそッ! くそッ! 死にたくねぇ! 死にたくねぇ! 死にたくねぇッ! こんなとこで死んでられっかよ! まだ死ぬ訳にゃいかねぇんだッ! 動け! 動けよ体! とまれよ血ッ! 俺は…。 俺は助けなきゃいけねぇんだ! 「初めまして、です。」 初めてアイツを見たのは小学五年で。 正直、学年間違えたんじゃねぇかとか思った。 (あの頃は今より更に小さかったんだ) それはきっと俺だけじゃない。 だが、そいつはそんな視線も小さな声も気にせずに、丁寧にお辞儀をすると、ふわりと笑った。 「じゃあ席は…。」 担任が席を教える。 どうでも良い話だが俺の席とは正反対。 まぁ俺には関係のない話だ。 そう思い、担任の話にも耳を傾けず、俺は外を見る。 良かった今日はこっから霊も見えないようだ。 青空がやけに眩しく見えた(寧ろこれが普通なのだろう) それから数日後。 俺は登校中に幼児並みの子どもの霊を見つけた。 何やら自分がどうして此処にいるのか分からず、一緒に死んだ母親を探し求めてさ迷っているようだ。 そんな事は日常的なので、俺は冷静に対処する。 だいたい、成仏しない事は良い事ではない。 輪廻なんて本当は別に信じてはいないが。 幽霊が存在するのならあの世も存在しているだろう。 俺が子どもを慰めているときだった。 「黒崎くんも幽霊見えるんですか?」 後ろから女の声が聞こえた。 聞いた事はあるけど、誰かまで分かんねぇ。 俺はゆっくりと振り向いた。 「…お前も、見えるのか?」 そこに立っているのはで。 こいつにもどうやら霊感があるのが分かった。 は俺の隣りに来てしゃがみ込んだ。 子どもの霊と視線を合わせると、笑う。 いや、微笑むという表現が正しいんだろう。 「お母さんがお空で待ってるよ。」 「本当?」 「うん、追いかけてあげないと寂しがっちゃうよ。」 「…うん、追いかけるよ。」 が子どもの頭を撫でるとそいつは笑った。 すぅっと子どもの姿が消えていく。 成仏したのだろう。 俺はが俺と同じくらい霊感が強い事に驚いた。 今まで俺の他に幽霊が見える奴は、家族(妹)しかいなかったし、それでも俺みたいな奴はいなかった。 "見える/聴こえる/触れる/喋れる" 俺は所謂<いわゆる>超A級霊媒体質。 そんな奴は、結構身近にいた。 「お前…確か…。」 「。改めて宜しくお願いします黒崎一護くん!」 「んな丁寧に言うなよ…逆に困るっての。」 「じゃあ一護ちゃん。」 「そっちじゃねぇよ!」 は怒鳴られたのに嬉しそうに笑った。 俺が怖くないのかよ、俺は不良って呼ばれてんだぜ。 (小学五年で不良呼ばわりってどうだよ) そう言うとこいつは不思議そうに首を傾げた。 そして、怖くない、と答えた。 「あの子を慰めてた人が、怖いわけない。」 こいつが笑った瞬間、気持ちいい風が吹いた。 思わず面食らってしまった。 身長低学年並み…きっと、心も、だ。 荒んでなんかいない。 今日の空のように、青く、広く、広く。 柔らかく微笑まれているのに、何故か、何だか、心臓を鷲掴みされたような気がしてしまった。 「。」 と、呼ぶのに時間はかからなかった。 俺の幼馴染のたつきともは仲良かった事もあるし。 俺達が秘密(ある意味)を共有していたのもある。 「一護ちゃん。」 「勝ちたい!」 戦うだけじゃ意味が無い。 生き残るだけじゃ意味が無い。 勝たなければ。 勝たなければ、取り戻せない。 これは、黒崎の強い、強い、祈りと願いと…誓い。 ----- 「音が…止んだ…。」 広く何もない処。 周りは白一色。 身に纏<まと>うものさえも白。 その中心に、ルキアは立っていた。 「はどうしているだろうか。」 彼女は小さな窓のようなものから狭い空を見る。 変わらず、青い空と白い雲が見える。 何故尸魂界へ連れて来られたのか、それは此処、懺罪宮に自分を移送した阿散井から聞いた。 彼女は昔死神で十番隊の隊長をしていたと。 つまり、会うには会っているのだ2人は。 だが、ルキアはあまり憶えていない。 どちらかというと"今"のの方が強い。 彼女の脳裏に白い羽織を纏う女の後姿が浮かんだ。 だが、何故かそこまでしか思い出せない。 外へ出られない彼女の気持ちなど知らず、鳥が飛ぶ。 「何故…。」 |