机に両肘を置いて、組んだ手の上にアゴを置いて、そのまま上目遣いで俺を見てくる俺の彼女。神妙な顔をしているものの、その姿は可愛いと思うほかない…のは、彼氏としての欲目だろうか、そうなんだろうか。肌寒くなってきたので、冷たい麦茶が熱いコーヒーに変わった。俺はそれを口元に運びながら、視線をそらさないを何気なく見る。向こうも俺を見ているんだから、当然視線は交わるわけだ。それでも、黙ったまま、は俺を見ている。いったいなんだ、誘惑してんのか(違うだろうけど) 「お前、なに俺をガン見してんの。」 「むぅ。」 むぅ、じゃねぇよ。いい加減気になるっての。俺はコーヒーのはいったカップを皿に戻して言った。猫舌でコーヒーの飲めないは俺特製(と、いうにしてはショボイけど)の牛乳でほどよく冷めているミルクティーを目の前に置いているわけだが、それにはまったくもって手を伸ばす気がないようだ。おいこら、わざわざ人が手間かけてつくったんだから飲めよミルクティー! 「準太のばか。」 「はぁ?」 「あほ。」 「…おい。」 「準太のぼけ。」 「あのなぁ。」 なんだそりゃ。あまりにも低レベルすぎてアホらしいけど、こいつ、俺にケンカ売ってんのかな(あまりにも低レベルなもんで腹もたたないし、ケンカ買う気にもならないけど)ようやく俺の作ったミルクティーに手を伸ばした、と思ったら、スプーンで無意味にぐるぐるとかき混ぜ始めた。かき混ぜてから一口だけミルクティーを飲んでから呟くように言った一言は、俺に衝撃を与える。 「準太のこと嫌いになっちゃいたい。」 はぁ!?いきなりの一言に俺は机に両手を勢いよく置いて体を持ち上げた。振動で俺のコーヒーものミルクティーも少しだけ皿にこぼれてしまったけど、今はそれを気にしている場合じゃない。付き合い始めて一年弱、俺もも部活で忙しいけど、冷めてるわけじゃないし、一緒に帰るときには人目はばからず手だって繋いで帰ってるし、それ以上も…ゴニョゴニョ!とにかく、倦怠期でもないし、別れの危機の予兆もないわけだ。それなのにこいつは一体何を言ってるんだ! 「何言ってんだ、いい加減にしねーと…。」 「いっぱい好きだから、少し嫌いになった方が丁度いい。」 準太の気持ちにつりあうよ。そうは言った。脱力…!バカはお前だ、と心の中でそれはもう盛大に呆れつつ、ドクンドクンと激しく音をたててしまう煩い心臓と、不覚にも赤くなってしまった顔を隠すため…と、抑えきれない欲求を満たすためにすぐさま体を持ち上げての唇を塞いでやった。気のせいかもしれないけど、気のせいじゃないのかもしれないけど、俺の作ったであろうミルクティーの味がした( あ ま い ! ) |