僕と彼女の一定距離俺には生まれてからほとんどずっと一緒にいる幼馴染がいる(つっても俺の方が一年生まれるのが早かったけど)家も隣なもんだから、家族ぐるみで仲良くなっても不思議じゃなかった。物心がつくようになった頃、たぶん、三歳か四歳?俺を見てニコニコ笑いかける、俺よりももっと小さなあいつに"俺が守ってやらないと"という念が生まれたのが、幼いながらもなんとなく、分かったような気がする。そいつが拗ねたら"どうした?"と声をかけ、そいつが泣いたら"よしよし"と頭を撫でてやる。俺たちは下手なキョウダイよりももっと兄妹らしいと周囲から言われた(俺、弟いるのに)俺たちの関係は、そう、確かに兄妹だった。俺があいつに対して恋心というものを抱くまでは。 「準ちゃーん。」 「だから、大きな声でちゃん付けすんなって!」 「だって準ちゃんは、準ちゃんだよ?」 少し拗ねたような顔をして、それから首を傾げたはひどく可愛らしいものだと思う。だけど、やっぱ男が高校生にもなって"ちゃん付け"されるのは勘弁してほしい(部活の先輩らに聞かれたら絶対にからかわれるに違いない)それでも強く言うことができないのは、それを言ったら俺のことを名前で呼んでくれないのではないかという、男らしからぬ弱々しさが俺の心の中に巣食っているからだ。 「今日、野球部練習ですか?」 「午前中はな。」 「じゃあ、練習終わったら一緒にゲームしよ?」 「あー、いーよ。」 やったぁ、という声と共には満面の笑みを浮かべた(やべー、俺、この笑顔に一番弱いと思う) 「じゃ、帰ってきたらあたしの部屋に来てね。」 「おぅ、寝てんなよ?」 「準ちゃん来てくれるなら、起きてるよ。」 は自分の部屋のベランダから大きく手を振って俺を見送ってくれる。俺は一、二回振り返って手を振り返すと、その小さな体のどこから出すのか、大きな声で、いってらっしゃーい!と、大きいけれど妙に心地のよい声が俺の背中を押してくれた。頑張ろう…頑張る、けど…の部屋…自分の部屋に平気で高校男児をいれる時点で俺って男だって意識されてないよなぁ…(今にこしたことじゃないけど) 僕と彼女の一定距離 (それでもぜったいにいつかは!) title by 恋したくなるお題 |
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